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夏物語
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あちこちのブログで映画を見た感想とかいろいろ上がっていますが。。。
えーっと
いつものごとくごまたの違った目線での感想を(爆
あくまでもこれはごまたの解釈ですからね(^○^)

ネタバレになるので
ネタバレOKの方だけ「つづき」を見てくださいね




ソギョンは病床で
「チョンインを守ろうとして、(取調べの時に)知らないといったけど、あれは自分を守るためだったかもしれない」(うろ覚えでごめんなさい)
といいますが。。。
初めて見た時に
「最初から自分を守ろうとある意味”逃げ”の自白だったのでは?
刑事もソギョンに向かって”卑怯なやつだ”とののしったじゃない」
と思いました。
なので、このセリフには違和感がありました。
3回目を見た今日、なんとなく分かりました。
それは、拘束された理由です。
チョンインがいなかったら「デモ」で済んだのに、親が北へ渡ったチョンインが一緒であったことから、警察は罪状を「デモ」から「スパイ罪」へと切り替えようとしたのではないでしょうか?
特にこの1969年には北朝鮮による米軍偵察機撃墜事件、同じく米軍ヘリ撃墜事件と物々しい事件が立て続けにおきており、北に対してよりいっそうの緊張感があった時期でもありました。
韓国国内ではKCIA(韓国中央情報部)によるスパイの拘束が相次いでいた時代です。
当時、スパイ罪で逮捕されれば、終身刑や死刑になる場合がほとんどでした。
なので、警察も「スパイ」を拘束したとなれば「大手柄」だったわけです。
デモとスパイでは天と地ほどの差があるのです。

そこで、警察が作ったシナリオはこうだったのではないでしょうか?
「今回、デモで拘束された学生たちはセマウル運動(農村運動)と称してスネリに行き、
実はスパイの娘(チョンイン)の指示によりスパイ活動をしていた」
ソギョンがチョンインと一緒に行動していたと自白すれば、全員スパイ罪を摘要できる。
ソギョンの父はそれを察知していたので
「チョンインと無関係と答えろ、そうしないとチョンインにも仲間にも迷惑がかかる」
と進言したのです。
チョンインがスパイの首謀者とされてしまうともう二度と会えなくなる、
無関係と答えることでチョンインの罪状が少しでも軽くなるように、
そう思ってソギョンは「関係ない人です」と答えます。
チョンインは最初からスパイ罪の疑いがかかっているので、
ソギョンにスパイ活動なんかしていないと証明して欲しかったのに、
ソギョンの自白を聞いて状況を悟ったのだと思います。
チョンインはソギョンと無関係であると自白することでソギョンを救えると思ったのです。

でも、出所後ソギョンは父に土下座し
「僕のせいでチョンインさんは投獄されています」と訴えていますね、
これは彼の自白のことを差すのではなく、
スネリからソウルへ連れてこなければ、
デモに巻き込まれることも拘束されることもなかったということなんじゃないかなと思います。

結果的に逮捕を逃れたソギョンは
「果たしてあの時の自白は、最善の選択だったのか?
結局は自分を守りたくて関係ないと言ってしまったのではないか」と、
自問自答を繰り返していたのでしょう。

スパイの娘というレッテルは一生消えないと悟り、
ソギョンと一緒に逃げても同じことの繰り返しになると思ったチョンインは
ソギョンの前から姿を消します。
でも、
「あの夏の想い出があるから元気で幸せに暮らしています」
とソギョンに伝えたいという思いから、ヒノキを植えてしおりを作ります。。。
やっと伝わった時。。。すでにチョンインは。。。

きっと見る人によって解釈はいろいろあるかと思います。
でも、どうしてBHssiは単純明快な作品には出ないのか。。。
そこもまたいい味出してる部分でもありますが(爆
by gomazokun | 2007-01-31 23:33 | 映画
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